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Dum loquimur, fugerit invida aetas. Carpe diem, quam minimum credula postero.

   
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∽ シナモンとパプリカ
 平和ボケ日本だとか、危機管理意識だとかが様々に議論される昨今ではありますが、そんな中で最近、とみに思うことがあります。それは、

 
 シナモンとパプリカの瓶を隣合わせに置くべからず。

 ということ。
 ここで言うシナモンとパプリカとは、あの透明の瓶に入ったパウダーのことです。あれ、シナモンとパプリカって、ぱっと見がとてもよく似てるんですね。
 もちろんラベルはちゃんと貼ってあるし、パウダーもパプリカの方が色鮮やか、シナモンはちょっとくすんだグレイッシュな色で、良く見れば全くの別物なのですが、手元がちょっと暗かったりあるいは注意力散漫だったりすると、うっかり間違ったりする危険性もあるわけです。
 そして、一見似てはいるものの中身はもちろん全然違うわけで、砂糖と塩とまでは行かないものの、両者を取り違えたりすると 「うっかり」 では済まないような大惨事を引き起こしたりもするのです。

 例えば、お腹を空かしながら米を研ぎ野菜や肉を刻み、釜にセットして辛抱強く待つこと小一時間、ようやく炊き上がったあったかピラフの仕上げに彩りも兼ねてちょこっとパプリカでも振ろうと思ったら実はそれがシナモンの瓶で、しかもそういう時に限って何故だかやたらと出が良くって、皿一面隈なく茶色に染まるほどたっぷりのシナモンパウダー、なんてことに、ともするとなりかねない。大変に危険なわけです。
 健全なる家庭の食を司る平和にして神聖な台所にこんな危険が潜んでいていいものだろうかと、思わず神に問い掛けたくなるくらいに危険なのです。

 もっとも、たとえ間違ってシナモンたっぷりピラフを食すことになっても、それが美味しければ問題はありません。また、インド料理にはシナモンライスなるものがあるらしいので食べても人体に有害というわけではないと思われます。
 しかしながら、シナモン味のピラフってのは凄まじく不味い。吃驚するくらい不味いのです。
 意外性のある味だよね!これぞ食のアヴァンギャルド!などと前向きに考えたり取り繕ったりしようという気にもならないほどの味なのです。何って、まず鼻に来ますからね、シナモンが。ここでまず、一気に戦意喪失ですよ。
 そしてパウダーが掛かった部分を慌てて掬い取ってみても、その痕跡はもはや拭いようもなく米粒の隙間隙間に沈殿し纏わり付き、そこはかとなく漂うのです、シナモンが。打ちのめされて立ち上がれませんよ、本当に。

 ほんの些細な一瞬のミスでそういう恐るべき事態に向かい合わなくてはならなくなる、そういう危険性がね、シナモンとパプリカを隣り合わせに置くことによって、自分では気が付かないうちに、しかし確実に生まれていたりするわけです。
 もっとも、このようなことを言われても、事態のあまりの恐ろしさに俄かには想像すら付かないかもしれません。
 しかし、危険は常に、そしてあらゆるところに潜んでいる物なのです。自分には関係ない遠い世界のことなどとは決して思わずに、是非ここをお読みの皆さんにも危機感を持って日々の心構えをして頂きたい。

 シナモンとパプリカの瓶を隣合わせに置くべからず。

 声を大にして、今一度ここにそう訴える次第です。
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